脱毛症治療

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自毛移植手術

自分自身の毛髪を脱毛箇所に移植する美容外科手術である。自分自身の組織を移植するため、免疫拒絶反応が起こらない安全性の高い手術である。また本物の生きた毛髪であるため、日々成長し続け、抜けてもまた生えかわり、一度手術をした後はメンテナンスは不要である。 男性型脱毛症では、脱毛を起こすのは頭頂部と前頭部であり、後頭部の毛髪は生涯脱毛を起こすことはない。この毛根の性質は遺伝子的に決まっているものであるため、人体の他の場所に移植しても変わることがなく、毛を生やし続ける。このような皮膚の特性は奥田庄二医師が1939年に発見した。この性質を利用して、後頭部の毛髪を、毛根と周囲の皮膚ごと脱毛箇所に移植すると、移植した毛髪は生涯毛を生やし続ける。これが自毛移植手術である。 このような手術は米国では1970年代から広く実施されてきた。しかし初期の移植技術では、髪と皮膚の色の違いが大きい黄色人種に施術すると移植した毛が不自然に見えてしまったため、自毛移植手術の原理を発見したのが日本人であるにもかかわらず、日本ではほとんど実施されることがなかった。 しかし近年、移植元となる毛髪がある皮膚(ドナー)を毛髪2~3本ごとの小片(グラフト)に株分けして、禿げている箇所に分散配置するマイクログラフト法が開発された。この方法では、ドナーの皮膚で脱毛箇所を置き換えるというよりも、グラフトの毛髪を成長させて脱毛箇所を覆い隠すという考え方になる。さらに数千本の毛髪を一度の手術で移植するメガセッションが可能になったことで十分な密度を得ることができるようになり、黄色人種への施術ができるようになった。日本でも、米国で高い評価を受けているNHTクリニックの技術を導入した紀尾井町クリニックが1998年に東京で開業して以来、自毛移植手術が徐々に広まってきている。 現在の医学では、自毛移植手術が脱毛症の最終的解決手段と考えられるが、以下のような問題点がある。 費用が高額 移植毛の株分けや、移植箇所への植え込みには、特別な訓練を積んだ医師と看護師のチームが必要であり、人件費からして高額にならざるを得ない。また病気の治療ではないため健康保険は適用されず、全額自己負担の自由診療になる。しかし一旦手術をすれはそれ以降の出費は一切ないため、長期的に見るとかつらや増毛よりも割安であると言われている。 頭皮に傷がつく 移植元の頭皮はドナーを切除した後に縫合し、移植先の頭皮には器具で穴をあけてグラフトを挿入する。つまり刃物で頭皮を傷つけるので、ドナーを切除した箇所は線状痕に、グラフトを挿入した箇所は凸凹になる。手術技術が向上したため、見た目にもわかるほどの傷や凸凹ができることはなくなったが、触れば判る程度の凸凹ができることは避けられない。このため、頭垢がたまりやすくなる、スキンヘッドにはできなくなる、といった問題がある。 手術可能な毛髪量が限られる ドナーを切除した箇所は縫合するため、ドナーを取りすぎると頭皮が突っ張ってしまう。ドナーにできる毛髪量は体質によって異なるが、生涯で約1万2千本と言われている。 全禿げ(丸禿げ)や、禿が非常に広い場合には適用できない なお、費用以外の問題は、幹細胞培養による毛髪のクローニングが実用化されれば解決されると言われている。

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